芸術的な余白美を感じる佇まい
結婚式などでお祝いを包む一枚の布”袱紗”をモチーフに、その伝統技法を革一枚に置き換え糸目なく折り重ねられた所作の財布小物。それは折形と呼ばれ、日本の伝統様式として600年以上受け継がれています。留め具として使われているのは、特殊な工具でないと外せないボルトひとつ。日本のミニマリズム=わびさびを表した逸品としてジャパン・レザー・アワード2009で最優秀グランプリに輝いた上、さらにルーブル装飾美術館で展示されていたこともあります。その佇まいと余白美は世界的に認められているのです。
革本来のらしさを活かしたジャパンレザー
折り紙のように直線的に折り重ねて畳む。本来、革でその仕立てをするのは難しいとされています。強度を保つためにある程度の厚みが必要であり、適度な柔らかさ加えハリとコシもなければいけません。オリジナルレシピとも言える所作独特の革は、日本の皮革産業の聖地”姫路”で作られています。植物なめしで丁寧に仕立てられた革は、しなやかでありながら経年変化を存分に楽しめる風合いがあります。色展開も豊富で、シンプルな色から箔付きの革もあり、ビジネスマン~着物をお召しになる方まで幅広く愛用いただけます。
凛とした立ち姿の多様性
所作には、長財布や三つ折り財布、カードケースからクラッチバッグ、ショルダーバッグまで幅広いラインナップがあります。しかも、それらは折りたたむという共通の仕立てを有しています。用途の違うものを共通のデザイン・仕立てでまとめるには洗練されたデザインが基でなければ成り立ちません。商品の完成度が高いというのはそういうことかと思います。決して変わることのない美しいフォルムを粋な革で遊ぶ。時に謙遜に、時に艶やかに。小粋に洒落る、良いと思います。